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住民とともに死の準備教育 [地域看護の仕事]

ある団地で『住民への死の準備教育』というのか死生観を育む活動ができないかと考えています。

この団地は高齢化率44%超、高齢単身者率が32%超となっていて、孤独死、孤立死の問題を抱えています。
夏の熱中症対策や高齢者のアンケート調査など民生委員さん、学生ボランティアとともに団地内のシルバー交番(高齢者の見守りをしている)の職員さんが熱心な活動をされ、昨年は孤独死ゼロとなったことを大変喜んでおられました。

しかし、今年は現在までに数件の孤独死を経験され、住民の方から「次は自分かな」というような不安の声を聴いたり、活動されている方が精神的に消耗され、ストレスフルな状況に陥っている姿をみるようになりました。

私は看護という仕事につき、「人間の健康とは何か」という視点から『生まれる時から死ぬまでの健康』を考えてきました。
ひとり暮らしの方がひとりで亡くなっていくことが、孤独の中独り寂しく亡くなるのではなく、誰かと繋がり、その方らしく人生を生き、誇らしい最期であるように…何かが出来たらいいなと考えています。

私自身終末期ケアに長年関わっていたこともあり、最期を迎える方とご家族の支援をしながら
『死というものが自分の身近にあり、限りある命だからこそ今の自分の生き方を見つめ直し、今この人生で何を得ているのか?自分の人生を幸せと思えるものを得ているか?幸せとは何か?大切なものは何か?大切な人に伝えたいことは何か?』など対話をすることの大切さを学びました。

『老い』や『病気』で喪失体験をしている人が『にもかかわらず』幸せと感じられることがなんなのか?—それは人との出会いであったり、人の優しさだったり、思いやりを感じられたことでした。そして、それを感じられるその方自身の成長だったりしました。

人生の中で単身を余儀なくされた方もおられれば選んでひとり移り住んでこられた方もおられ、すべての人が自分の人生へのイメージをプラスに変換していくことは難しいとは思いますが、人と繋がり、自分を語ること、相手の人生を認める事、相手を受け入れる事、語り合うことで何かが変わればと思っています。

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